レイアはジェネシスホテルの場所を知らなかったので迎えに行かねければいけなかった。
しかし、レイアは店には来るなと言っている。店にマージンを取られるのが嫌なのだろう。
仕方が無いのでレイアとは4時にアラワンエキスプレスの隣のNENLINEというバーで待ち合わせをした。
※アラワンエキスプレス 送金専用の銀行の様な物。アンヘレスの殆どの住人は稼いだお金を実家に送金をして実家の家族の生活費に充てている。


4時にこの場所で待ち合わせをするのはとても危険だと思った。
ぎりぎりの時間だと思う。何故ならばレイアは遅刻をしてくるだろう。
6時少し前には出勤したテイアがこの辺りをうろつき出す。
鉢合わせは御免被りたい。
私はチェックインをする為に、一旦ジェネシスホテルへ戻った。
レイアが朝まで一緒にいられるのならば、もう少し良いホテルにするべきだったと後悔するが、仕方がない。
このホテルには一泊のみの予定なので、余計な飲み物などは買い込めない。ビールとジュースを2本づつとお菓子と、レイア用のマルボロ青を買って準備を整える。
ホテルの部屋で荷ほどきをしているとアキラさんから連絡があって、一緒に飲む事になった。
アキラさんもどこかでお相手を見つければ、4人で一緒に遊ぶのも面白い。
取り敢えず3時過ぎにアキラさんともNENLINEで待ち合わせをした。
荷ほどきはすぐに終わり、私は3時過ぎにNENLINEに着き1人で飲み始めた。
時間を守る事を辞めてしまったアキラさんはやっぱり来ていない。
アンヘレスでは1人でつまらなそうにしているとお店のお姉ちゃんに遊んでもらえる事が多い。
例に漏れずに、ここでも遊んで貰える。
サイコロを振って1から10までの数字を消していくゲームをして遊ぶ。
バーの店員は3人いたので、負けると3人分のドリンクを奢らなければいけない。かなりのハイリスクだ。
※勝つと3杯奢ってくれると言っているが、3杯も飲みたくは無い。
3連勝して、9杯分の権利を受け取り困惑している所にアキラさんが現れた。
時計を見ると4時10分。
アキラさんにしてはまあまあの時間だ。
4時に来るはずのレイアはまだ来ていない。
ここは危険じゃ無いですか?
アキラさんも危険を察知している。
6時前までは大丈夫だと思いますが(*´ω`*)
自分に言い聞かせるように安全を強調する。
先程、テイアからの電話に出なかった事を話すと、
危険ですね (*´Д`) 。
見つかったら大変かも ( ;∀;)
いきなり、ラスボスとエンカウントですか?
アキラさんは私の右側に座っている。
万が一テイアが現れるとしたら私の左側からのはずだ。
心配そうに私の左後方を確認している。
遊んでくれていたお姉ちゃんにお礼を言って、アキラさんの近況の報告を聞く。
シャンパンのウエイトレスが済んで、高校時代の同級生似とも済んだ。
※番外編 アキラの青春時代の忘れ物 サイトマップから行けます。
今は、マハバーのチェリーと別のバーのアンジェリカを誘おうと考えているらしい。
※アキラさんは、ダンサーはすぐにバーファインするが、ウエイトレスは時間をかけてから誘うという独自のルールで遊んでいた。奥が深いと思った。
話は盛り上がり5時半になった。レイアは未だ現れない。
更に5分が経過した時、アキラさんが歩いてくるレイアを見つけた。
私も振り返り手招きをして、早くこちらへ来いと合図を送る。
なんとか間に合った (*´Д`)
と、安堵していると、遅刻したことを全く悪びれずに近づいて来たレイアは
アラワンで実家に金送るから待ってろ (`・ω・´)ゞ
と、言い放ち隣のアラワンの方へ行ってしまった。
私はレイアを追いかけて、今日の分のお金を先に渡してしまった。
やっと取り付けた朝までの約束に浮かれて、格好をつけたかったのと、流石に今日は約束を守るだろうと思う安心感だった。
※これが最大の失敗でした。フィリピーナには後払いが鉄則です。絶対に先に払ってはいけません。悪気があるとか計算高いとかではありません。フィリピーナはその時の気分で行動します。
バーの席に戻り、アキラさんと話の続きをする。
レイアはアラワンの手続きが混んでいるのかなかなか帰って来ない。
6時まで、後10分程しか無い。
そろそろ危険な時間が迫って来る。
時計を見ながらアキラさんは、
そろそろ危ないですね
と、言い終わる前に急に動きが止まった。
( ゚Д゚)
私から目を背けてカウンターの上のグラスを凝視している。
私から目を背けたと言うよりも、誰かから顔を隠している様にも見える。
私は背筋が凍る。
背後からはアキラさんが顔を隠している相手がゆっくりと近づいてくる気配を感じる。
私は目の前のグラスを見る事以外は、何も出来ない。
私の後方に着いたその相手はアキラさんに
アキラ、ここで何をしている ( `ー´)ノ
うちに飲みに来い ( `ー´)ノ
と、言いながらアキラさんの腕を引っ張りはじめた。
50センチ後方の距離で繰り広げられている状況に、私はただひたすらにグラスを凝視する。
アキラさんは、抵抗せずに席を立ち、連行されてくれようとしている。
何とかなるのか ( ;∀;)
アキラさんが動き出そうと一歩歩き始めた時
(‘ω’)
彼女は、アキラさんの隣で必死に気配を消そうとしている東洋人に気が付いてしまった。
ゆっくりと私の顔を覗きこんでくる。
私もゆっくりとそちらに顔を向ける。
久しぶりに見たテイアはやっぱり綺麗だった。
(‘ω’)
(‘ω’)
(‘ω’) (‘ω’) (‘ω’) (‘ω’)
ハ、、、ハロー (^^♪
この基地外やろー ( `ー´)ノ

( ;∀;)
続く
追記
( ゚Д゚)
アラワンの手続きを終えて帰ってきたレイアはこの状況に何かを察したのか、ゆっくりとアラワンの方向へ戻っていった。
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