お腹空いてる?
うーん。少しだけ。
じゃ、何か食べていこうか?
バーのすぐ隣のキムチ(レストランの名前)に入りお酒と料理を注文をする。向かいあって席に座り料理を待つ。彼女の名前はテイア。26歳。よく喋るし仕草が何とも言えず可愛い。ゆっくりとした日本語で話しかけるがきょとんとしている。
あなたは日本語が出来るのですよね?
あれはウソだ。ウワッワッハッハー。
手をたたいて大笑いしている仕草はとてもかわいい。勘違いした振りをして勝手にバーファインにしたのも確信犯であろう。ただ、騙されたとしても全く嫌な気分にならない。
テイアは日本人と某国人にとてもモテるらしく、バーの前を歩く良さげな(たぶんお金がありそうな)我々に声をかけているそうだ(なぜ私に声を掛けたのかはわからない)。確かに日本人受けしそうな容姿だ。
とにかく明るくこちらを楽しませてくれる。よく笑うし、よく喋る。携帯電話のカメラを向けると色々なポーズもしてくれる。最後の最後にこの娘と出会えて良かった。アンヘレスに来たかいがあった。こんな娘と朝まで一緒に遊びたかったんだ。この時点で十分満足しながら、店内の音楽に合わせて両手で軽く踊っているテイアの仕草を楽しんでいた。

食事も済ませホテルに向かう。途中、屋台でバロット(孵化直前のアヒルのゆで卵。見た目はかなりえぐい)が食べたいと言いテイクアウトで持ち帰る。15ペソ。
フィリピン バイアグラ
日本でいう牡蠣やスッポンのような精力増強食品のようでフィリピンバイアグラを連呼してまた笑っている。キリッとしていると美人だが笑うと超かわいい。
可愛さのあまりつい肩を抱いてしまうと両手を私の胸に当て顔を近づけてくる。私の足らなかった青春時代のピースが埋まっていく(モテる奴はこんな青春を謳歌していたのか)。
部屋に着いても椅子の上で肩を落として胡坐をかきながらよく笑っている。バロットの食べ方もうまい。ライトにかざし、空間のある方から卵を割ってそこにビネガーを流し込んで汁をすする。汁がなくなると更に殻を外して閲覧注意な身に塩を付けて口に放り込む。とてもおいしそうに食べる仕草がたまらない。
コンビニで買ったヤクルトを飲みながら拙い英語で話をする。肩を揉んでくれたり、間が開くとくすぐってきたりもする。
恋愛ごっこを十分に楽しませてくれた後に電気を消してシャワーを浴びるのだった。
続く。
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